農園のハーブも芽吹きはじめ、春間近という所です。今回は、春の作付に向けて行ってきた土作りについて紹介します。農園は、「自然の有機物循環を利用した土作りにより、土の力で育てる有機栽培」を行っています。レモングラスは、収穫直後のまだ比較的暖かい、秋の内にその残渣を鋤き込み、有用微生物を培養した活性液を散布してその分解を促します。エビスグサの残渣は、写真のような無煙炭化器で炭を作り、この炭を土に還しています。炭は微生物の恰好の住処になる他、作物に必要な養分を蓄えます。また、冬の間も露地で越冬するローズマリー、レモンバーム、エキナセアやラベンダー等の多年草のハーブの畝間には、ライムギを播種して草生栽培を行っています。冬の間もライムギは、圃場に根を伸ばし、土を耕し、根圏の生物を育てています。春になって伸びたライムギは、刈り取って敷草にします。この様に圃場で育てた有機物は、再び土に還り、微生物に分解されて腐植となり、その土をフカフカにする他、養分となって新たなハーブを育ててくれます。本来ハーブは、自然の中で自生し、その香りや効能を生み出します。これを損ねないためにも「土づくり」にこだわって栽培したいと思います。

有用微生物培養液の散布

無煙炭化器による炭作り

草生栽培